正当此時御書

〔C1・文永一一年〕/正しく此の時に当たる。而も随分の弟子等に之れを語るべしと雖も、国難・王難・数見難等重々来たるの間、外聞の憚り之れを存じ、今に正義を宣べざれば、我が弟子等定めて遺恨あらんか。又抑時の失之れ有る故今粗之れを注す。志有らん者度々之れを聞き、其れを終えて後之れを送れ。咸く三度を以て限りと為して聴聞すべし。其の後