2018-05-01から1日間の記事一覧

一生成仏抄

〔C6・不明〕/夫れ無始の生死を留めて、此の度決定して無上菩提を証せんと思はば、すべからく衆生本有の妙理を観ずべし。衆生本有の妙理とは妙法蓮華経是れなり。故に妙法蓮華経と唱へたてまつれば、衆生本有の妙理を観ずるにてあるなり。文理真…

念仏無間地獄抄

〔C6・文永八年頃〕/念仏は無間地獄の業因なり。法華経は成仏得道の直路なり。早く浄土宗を捨て法華経を持ち、生死を離れ菩提を得べき事。法華経の第二譬喩品に云く「若し人信ぜずして此の経を毀謗せば、則ち一切世間の仏種を断ぜん。其の人命終し…

諸宗問答抄

〔C5・文永九年〕/問うて云く、法華宗の法門は天台・妙楽・伝教等の釈をば御用ゐ候や如何。答へて云く、最も此の御釈共を明鏡の助証として立て申す法門にて候。問うて云く、何を明鏡として立てられ候ぞや。彼の御釈共には爾前権教を簡び捨てらるる事候…

蓮盛抄

〔C6・建長七年・蓮盛〕/禅宗云く、涅槃の時、世尊座に登り拈華して衆に示す。迦葉破顔微笑せり。仏の言く、吾に正法眼蔵・涅槃妙心・実相無相・微妙の法門有り。文字を立てず、教外に別伝し、摩訶迦葉に付属するのみ。問うて云く、何なる経文ぞや。禅宗…

不動愛染感見記

〔C0・建長六年六月二五日・新仏〕/生身愛染明王拝見/正月一日日蝕之時/〈ウム・シツ・チ・シャク・ウム〉〈ハム・コク〉/(愛染明王図)/大日如来より日蓮に至る二十三代嫡々相承す/建長六年六月二十五日/日蓮新仏に授く/生身不動明王拝見/十五日より十七日に…

土木殿御返事

〔C0・建長五年一二月九日・富木常忍〕/よろこびて御との(殿)びと(人)給はりて候。ひる(昼)はみぐるしう候へば、よる(夜)まいり候はんと存じ候。ゆう(夕)さりとり(酉)のとき(刻)ばかりに給はるべく候。又御はた(渡)り候ひて法門をも御だんき…

戒体即身成仏義

〔C6・仁治三年〕/安房国清澄山住人蓮長撰/一には小乗の戒体/分かちて四門と為す二には権大乗の戒体/三には法華開会の戒体〈法華・涅槃の戒体に小しく不同有り〉/四には真言宗の戒体/第一に小乗の戒体とは四種有り。五戒は俗男俗女戒、八斎戒は四衆通用、二…