光日尼御返事

〔C1・弘安二年九月一九日・光日尼〕/なきな(名)をながさせ給ふにや。三つのつな(綱)は今生に切れぬ。五つのさわり(障)はすでにはれぬらむ。心の月くもりなく、身のあか(垢)きへはてぬ。即身の仏なり。たうとし、たうとし。くはしく申すべく候へども、あまりふみ(文)ををくかき候ときにかきたりて候ぞ。恐々謹言。/九月十九日日蓮(花押)/光日尼ごぜん御返事